一枚板テーブルを美しく再塗装

今回お預かりしたのは、大工だったお父様が作られた、黒柿の一枚板のテーブルです。
家族の時間をずっと見守ってきた思い出の家具。その天板には年月とともにキズや塗装剥がれが増え、本来の美しさが少し隠れてしまっていました。
「父が作ったテーブルなので、これからも使い続けたい」
その言葉を聞いた瞬間、この天板を最高の状態で蘇らせたいという気持ちが一段と強くなりました🤞


脚部は、かなり腐食している部分もあり、埋木をしてダボを入れ直し接着圧着にて修理してガッチリ固めます。

削り直していくうちに、隠れていた豊かな杢目が浮かび上がってきます。
長い年月を生きてきた木特有のダイナミックな模様。
着色は極力控えめに。
木そのものが持つ色艶と存在感をそのまま活かし、濡れたような深みだけをそっと足しました。

仕上げは強度の高いウレタン塗装。
塗膜の厚みを出しすぎず、木目の立体感を残しながら丁寧に重ねていきます。

艶が整った瞬間、天板が「ただの家具」ではなく
家族の歴史を受け継ぐ大切な一枚だと改めて感じさせてくれる仕上がりになりました。
大工だったお父様が作り、お客様が大切に使い続けてきたテーブル。
その想いを次の世代につなぐお手伝いができたこと、職人として本当に嬉しく思います。
家具は手を入れれば、再び何十年も使い続けられます。
そして、その一つひとつに“家族の物語”があります🍀