木の表情が戻る瞬間〜天板の再塗装〜


長年使われてきたテーブルは、日々の生活の中で少しずつ艶が失われ、輪ジミや擦り傷が目立つようになります。今回お預かりした天板も、表面のウレタン塗膜が劣化し、全体的に白くくすんでいる状態でした。
そこで、元の木目を最大限に活かしながら、自然な艶のある仕上がりに再生する再塗装を行いました。
まずは旧塗膜をしっかり除去していきます🤞

古いウレタン塗膜は硬く、表面だけ研いでもムラが残ります。そのため、#120〜#240のペーパーで旧塗膜を丁寧に削り落とし、木地をフラットに整えていきます。
削っていくと、木目の濃淡や柔らかいカーブが徐々に現れてくる瞬間があり、ここが再塗装の一番楽しいところでもあります。
木地まで削り終えると、ウエスを軽く湿らせて濡れ色を確認します。今回の天板は、もともとメープル材に近い淡い色味で、柔らかい波のような杢が特徴的でした。

濡れ色では、ほんのり琥珀色が浮き上がり、仕上がりのイメージが分かりやすくなります。
木の導管を潰さないよう、薄く数回に分けてウレタン塗料を塗装していきます。
1回ごとに軽く研磨しながら重ねることで、透明感のある仕上がりと手触りの滑らかさが戻ってきました。

塗膜が整うと、光の当たり方で木目がふわっと浮き上がるような表情に変わっていきます。
仕上がりは
柔らかい杢が立体的に見える艶と
新品同様のスッキリした質感 が蘇りました。
同時に、とてもお気に入りのやかんの再塗装もご依頼いただきました。

これだけ古くなってしまうと、新しいものを買おうかな…💧と悩みますが
この形がとても気に入っているとのこと。
木部がきれいにならないかとのご相談を受けました。
天板同様、剥離して再塗装しましたよ☺️


ステンレスも磨き上げて、こんなに綺麗になりました✨️
毎日の食卓でも安心して使える耐久性のある塗膜になっています。
再塗装は単なる修理ではなく、思い出の家具をこれからの暮らしに再び馴染ませるための“再生”作業だと思っています。
お客様に喜んでいただけるよう職人としてさらにパワーアップしていきたいと思います💕
家具の再塗装のご相談は
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